職場の掃除論争から数か月
「みんなで掃除をしないと不公平」
その上司の考えは覆ることはなく
不満は募るばかりだったようで
毎日のように掃除の話が続いていた
上司としては
とにかく「皆で」掃除をしたい
という意向
私は何事に対しても
「皆で」
と言う考えが苦手であり
「皆」って誰の事?
なんて思ってしまう質
もう掃除は忘れて仕事に集中したかった
その日の朝も掃除の話から始まった
「皆が掃除をしているのに
なんとも思わないのかな?
おかしいよね?」
「なんとも思わないから
今の状況なのだと思いますよ
その考えを教えてくださっても良いでしょうし
掃除を強要できないけれど
一緒に取り掛かりたいのならば
勤務時間内にされてはどうですか?
掃除が業務になるのかは分かりませんが
働き方改革の一環になるかもしれませんし
時間外に残業して掃除もしたくないですし」
「それもそうだね
それなら掃除をするかもしれないね」
翌日から
勤務開始時間の8:30からの15分間を
「皆で」
掃除に取り掛かることになった
早く出勤する年配の職員は
8:30まで掃除をすることも許されず
結局開始時間まではと仕事に取り掛かり
サービス残業の前倒し状態
9時に訪問を約束していても
掃除が8:45まであり間に合わないこともある
そこまでして
「皆で」
一緒に一斉に取り掛かる必要があるのか?
そもそも
「あの子だけ
皆が掃除をしているのに
机に座って仕事をしているなんて
おかしいよね」
から始まった掃除論争
しかし
例のあの子は
8:30からの掃除に姿を現すことはなかった
その時間に机に座って仕事をする姿もない
8:30からの一斉掃除に
何かメリットがあったのだろうか?
本来の目的は達成されていない
今まで何となくバランスを保っていた掃除の時間
追求して掃除の表まで作成すると
そのバランスは明らかに崩れていった
できることなら
各々のペースで掃除に取り掛かり
8:30きっちりに業務に取り掛かりたい
そうしないと
仕事がずれ込んでいき
結局朝の掃除の15分のために
終業が15分あるいはそれ以上遅れることになる
たかが掃除されど掃除
各々考え方が違い
その妥協点を見つけるのは極めて困難
現状に不満を抱えながらも従うしかない
続けることでメリットが見つかるかもしれないし
慣れるしかない
長いものには巻かれるしかない
おそらく
上司も引っ込みがつかないのだと思う
もう
何かにとりつかれたように
掃除に重点を置かれている
しばらくはその輪を乱さないように
言われたとおりにしてみよう
「皆」って・・・