『パラサイト 半地下の家族』を観た。
繰り返し出てくる、半地下に暮らす者の”におい”という表現。
もちろん映像からは”におい”を嗅ぐことはできないが、想像するにたやすい。
目には見えない、見た目にも分からない”におい”だが、決して隠すことはできない。
嗅いだことはないが、半地下に暮らす者の独特の”におい”を感じた。
普段の生活でも、”におい”は身近なもので、ふとした瞬間に意識してしまう。
毎月、お客様宅に訪問し面談するのが私の仕事であるが、各々のお宅で二つとして同じ”におい”のお宅はない。がしかし、各々、そのお宅独自の”におい”を確かに感じる。
心地よい柔軟剤の”におい”、新築の家の”におい”、お茶のお香の”におい”
時には尿臭の”におい”、かび臭い湿気の”におい”、ペットの”におい”
そこに住む者の”におい”
クレゾールの”におい”のするお宅は、服に”におい”が染みつくため、休日前の午後に訪問することにしている。すぐに洗濯できるように。
人によっては、外でお会いした時にも、その方の家の”におい”がする。
好きな”匂い”
苦手な“臭い”
目には見えない”におい”だが、無意識に快・不快を感じる。
”におい”の好き嫌いは相手への気持ち同様
好きな”匂い”の人には好感を持つのか
好きな人の”匂い”が好きになるのか
鶏が先か卵が先か?みたいな。
もしかすると
同じように目には見えない”気”というか”オーラ”というか、その者から発せられる”何か”を感じて、快・不快を感じているのだとしたら・・・
あり得る。
科学的に解明されておらず、目には見えないもので、測定も表現も評価もできず、皆何となく感じてはおり、だだがそれを確かめるすべもない、第六感的な”何か”
それが何なのか解明される日が来るのかもしれないし、来ないかもしれない。すべてが解明されないから、面白いこともある。分からないから恐怖を感じるのも確かだが、分からないから想像して楽しむこともできる。
思春期の子供たちは、似たような”におい”がする。成長途中にある成長ホルモンの”におい”なのか。あふれ出るパワーを感じる。
赤ちゃんは、うんちだってよい“匂い”。守ってあげたくなる”におい”
人は年代ごとに似たような”におい”の変化があるのかもしれない。
”におい”が原因で、好きになれないこともあった。実は、”臭い”以外にも”何か”があったのかもしれない。
大好きな人の”におい”は汗だって良い”匂い”。安心する”におい”がする。”何か”を感じているのかもしれない。
人の”におい”を感じて我が身を振り返る。
とりあえず、いつも清潔に”無臭”でいたい。そう思う。