某モールのミスドに長蛇の列ができていた。
何の行列か知らないお客さんに不審な目で見られながら、お店のお願い通り販売開始10分前に並びに行くと、すでに数十名並んでいた。
どうやら1家庭6個まで購入可能な数量限定らしい。
どの店舗で、何時から、何個まで買えるのか、ネットで検索しても情報は得られず、たまたま買い物へ出かけた日、14時に本日2回目150個限定で販売予定と、店舗の貼り紙で知った。
知る人ぞ知る、菅田将暉のCMで話題のピエールマルコリーニとミスドのコラボドーナツ!!
テレビで菅田将暉を見るたびに、美味しそうだなぁと思っていた。娘と列に加わる。
14時になると少しずつ列が前に進み出した。私たちの後ろにもかなりの人が並んでいる。後ろのカップルも、買えるかなぁなんて、ワクワクで少しずつ進んでいく。
やっとショーケースが見える位置まで進み、トレイとトングを手にした娘。
ドーナツは、他の商品同様にショーケースにできた分ずつ並べられ、一列に並んだお客さんに流れ作業のように、次々とトングで挟まれていく。
私たちの2つ前のご夫婦は、各々6個ずつトレイに乗せる。すでに数種類は、売り切れのカードが並べられる。
もう?売り切れ?
1つ前の女性も躊躇なく6個トレイに乗せた。
そして、売り切れカードがまた1つ。
いよいよ私たち。
1つトングで挟んだと同時に、全てのドーナツに売り切れカードが乗せられた。
2つ前のご夫婦から私たちまで、数秒の出来事だった・・・。
売り切れ・・・
後ろのカップルもまさかの事態に唖然。その後ろの方々は、売り切れを知る余地もなくワクワクして並び続けていたと思う。
でもでも、1家庭6個までなのに、あの夫婦おそらく1家庭なのに。後ろにいっぱい並んでるのに。店員さんが、列に並んだ時点でアナウンスしてくれたら良いのに。なんか、スーパーの卵お1人様1個限り的な・・。
列に並んだ方々は、売り切れたピエールマルコリーニを惜しみつつ、他の定番ドーナツを購入していく。並んだからには、何か買いたい気持ちにもなる。私たちも、定番ドーナツも購入した。
だから、アナウンスしないのかな?
ピエールマルコリーニが手に入らないと分かったら、並ばないだろうし。
「ま、1個買えて良かったね!」
娘にそう言われて、我にかえり、自分の邪念を恥じる。なんて、心が貧しいのかしら。食べ物の恨みは・・なんて、恥ずかしい。
「そうだね、ありがたいね。買えなかった人達には、申し訳ないね。」
2人で半分こにして、食べた。
もちろん、とっても美味しかった。