左の奥歯が欠けていたことに全く気付かなかった。歯科の定期メンテナンスで発覚。痛みも沁みることもないため、次回までのかみ合わせを確認後、被せ物をするのかどうするのか決めましょうということになった。
数日後、ガリっと右の奥で固いものを感じ、慌てて何か確かめようとしたが、ガリっとしたものは見つからなかった。
前倒しで歯科受診すると、右上の奥歯の詰め物がかけていたらしく、応急的に左奥歯と右奥歯の詰め物をしてもらった。治療費200円。メンテナンス料金は1回4~5千円。治療してもらっている感がないのに高いなと感じていたが、メンテナンスの重要性を感じる。
歯医者とは、虫歯がある時にだけお世話になるものとの認識だった・・・。
歯科医師によると、加齢や食いしばりで歯茎が下がったり、かみ合わせが変わったりすることで、歯に負荷がかかり、ひび割れ、そこから虫歯になることが多いという。
子供の虫歯と大人の虫歯は原因が違うようだった。
虫歯にだけ気を付けて歯磨きに勤しんでいたが、加齢や無意識な食いしばりが原因ときたら、なす術なしか。。下がってしまった歯茎は、もう元には戻らない。
加齢。
今までのように思うように体が動かなくなり、足を上げているつもりでも、何もないところでさえ躓くことが増える。まさに加齢を実感する毎日。体の不調も、ま、歳だからなぁで受け流せるようにはなったが、一口に加齢と言われても納得できず、診断や治療を望まれる方もおられる。
90歳が近い女性は、転倒による骨折にて手術をされ、自宅退院された。1日中、椅子に腰かけて過ごされ足の浮腫みが顕著。痛みもある。息子さんとかかりつけ医に相談に行くと、手術した先の病院へ行くように言われた。手術した先の病院へ行くと、特に原因も治療も、療養上の助言もなく、「歳だから」の一言で痛み止めが追加処方された。女性も息子さんも納得いかないご様子だった。
女性は心疾患もある。物理的にも座って過ごすことが多く、筋肉量も減っているだろう。様々な要因が重なって足の浮腫みという症状があらわれているのだろうが、その一つ一つを検査して原因を追究するには、女性の体力の問題もあるし、原因が分かったところで対症療法しかないのかもしれない。ならば、余計な検査はせず、負担の少ない痛み止めの処方となったのかもしれない。
様々な要因が重なる一つに加齢があると考えている。「歳だから」である。便利な言葉であるが、まさにその通り。「歳だから」今までの生活習慣の積み重ねや持病の兼ね合いで新たな症状が現れる。
でも女性は、なぜ足が浮腫んでいるのか原因を知りたかった。そして、治療してほしいと病院を受診されたのだと思う。
治療については、考えさせられることが多い。
治療ができないことも、治療法がないことも、治療の必要がないこともある。治療することで他のところに不具合が生じたり、経過観察が一番の治療ということも。一体人は、何歳まで治療が有効なのだろうかと思うこともある。治療して治癒するのならば、人は永遠に生きられるのではないだろうか?歳を重ねてしだいに細胞の再生能力も失われるのが自然の摂理だと思う。それが加齢ということかと。
とすると、「歳だから」も一つの診断なのではないか。ただ、このような経緯があってこの症状が現れていると思われ、治療の必要はなく、痛み止めで様子をみましょうと患者にも分かりやすく、納得のいく説明をしたいただけたらありがたい。加齢と分かっていても、自分の身体のことなので、今どういう状況なのか知りたいと思うのは当たり前。症状は改善しなくとも、知ることで安心できることもある。
もちろん、検査して治療をして治癒できるのならば、それが一番よい。