ケアマネの私とオフの私の日記

書くことで気持ちの整理をしていきたい。。

老いと付き合っていく

ある時期を境に、起床時の手、いや全身の関節のこわばりが続いている。ひどいときには階段昇降もできず、長時間事務仕事をして椅子から立ち上がろうとすると、体がきしんで動かない。関節がギシギシ音を立てるような感覚。このまま、体中の関節を締めているネジが全部外れて、バラバラになってしまいそうだ。

 

今、自分の体で何が起こっているのか?整形外科では一言「加齢ですね。痛み止め出しとくから」で済まされる。

 

ちょっと肘がなにかに触れただけで痛みのあるこの状態を放置していても良いものだろうか?この痛みを「加齢」としてスルーしてよいのだろうか?もしかして、骨粗鬆症かも?

 

「加齢ですね」の診断を信じる気持ち半分、他の病気が隠れているのでは?と疑う気持ち半分で数か月が経過した。

 

整形外科は、どこも患者さんが多く混んでおり、評判の良いところは尚更。待ち時間を惜しんで受診を躊躇していたが、セカンドオピニオンも兼ね、自宅から少し離れた整形外科を受診した。

 

評判が良いと言われるだけあって、初診担当の医師は、丁寧にレントゲンを見ながら説明してくださった。骨粗鬆症は全く心配なく骨密度は同年代の120%超だった。レントゲンに写るひざ関節の形状は同じ、おそらく軟骨がすり減りひざ関節の内側がすり減りつつあり、小さく角が突出していきていた。他関節は特に異常はない。医師は申し訳なさそうに、「加齢と一言では言えませんが、変形性膝関節症の初期一歩手前ですね」と説明くださる。レントゲンには写らない軟骨のすり減り=加齢。全身のこわばりについて、念のため再度リウマチの血液検査もしてくださった。

 

ランニングを続けても良いか尋ねると、首を横に振られる。今は走ると痛みがあるが、次第に歩くと痛みがある、座ると痛みがあると関節のすり減り具合で症状も進行する。すり減ってしまった骨は元には戻らないため、こちらが対応を変えていく必要がある。今の状態なら、ランニングはアウト。クッション性の良い靴で平地のウォーキングを勧められた。これから、さらに進行した際には水中をウォーキングへシフトしていく必要があると。

 

「状況に応じて対応を変えていく必要がある」という医師の言葉が、とてもしっくりきた。痛い原因は分かった。完治の見込みはないのだから、それと付き合っていけばよい。痛みがあってもこれ以上、悪くならないように自分が行動を改めればよい。

 

「老いと付き合っていく」そんな言葉がぴったりだ。いつまでも、リカバリー可能なことばかりではない。多少、ポンコツになっていっても、その状態でできることをしていけばよい。ポンコツな自分を受け入れてあげたい。

 

よく、お年寄りの方でも、少しでも体調が悪いとすぐに病院に行かれる方がいる。もちろん早期発見早期治療は大事なこと。だが、いつまでも、若い頃のように完全体の身体に戻るとは限らない。若い頃のような健康体の身体をイメージするから、治らないとなる。今の年齢や状態でベストな状態は右に緩やかに下降する線グラフのように、若い頃が100とすると、年を追うごとに80→70と下降してゆくに違いない。それを受け入れられないから、多科受診したくさんの薬をもらい自己管理も難しくなったり。薬ですべてが良くなれば、何も言うこともないのだが。できたシミやしわが消えなくても病気ではないし、長年共にしてきた肉体が衰えてゆくのは当然のこと。

 

身体のどの状態を今の自分のベストとするか。身体の変化とともに、思考も変化に追いついていけるように頭を柔らかくしておきたい。