ちゃっぷん
ん?
本気かぁ・・
久しぶりに朝から天気が良い日だった
張り切って洗濯機を3回回し
ここぞとばかりに布団を干した
濃いめのコーヒーを入れ
youtubeで流れるライブエイドをチラ見しながら
チョコチップクッキーを焼く
順調にその日やるべきことをこなした
ここまでは・・・
何か心にぽっかり穴があいたような
そんな日々が続いていた
そんな時には
本を読むことにしている
余計なことを考えないように
本を読むことで
頭の中身を入れ替える
自分を大切にすることについて
何かしらヒントがあるのではないか
なんて期待しながら
図書館に行くと
心が落ち着くから不思議だ
しんとした中で
あれもこれも読みたいなと
静かに心が躍る
通勤する数十分間の車内は
オンとオフの切り替えには十分であり
信号待ちは読書をするにも十分なのだ
想像すれば実現する
望めば必要な情報が集まり
その時に見合った人たちと出会い
運が良いと思えばその通りになる
目の前のことを誠実にこなせば運気もあがる
なんて
スピリチュアルまがいの本に引き寄せられた
その日は授業参観からの茶話会で
お湯の準備を頼まれていた
アツアツのお湯の方がおいしいよね~
なんて
鼻歌を歌いながら
熱湯8.1リットルをキーパーにそそぎ
そっと蓋をかぶせた
あれネーム忘れた
まいっか時間あるし
取りに帰ろう
いつものこと
気を取り直して再度車に乗り込む
線路を渡り
急な下り坂にさしかかった時だった
ちゃっぷん
ん?
本気か・・・
車内の窓ガラスは一瞬にして曇り
助手席の足元には
波のプールに勝るとも劣らない
大量の水
いや
大量の熱湯8.1リットルの波が
押し寄せて
ブレーキを踏むたびに
波立っているではないか
ちゃっぷん
ちゃっぷん
いつもの私なら
絶叫し当たり所のない怒りに狂っていただろう
車内に熱湯8.1リットルをぶちまけたのだから・・
車は大丈夫なのだろうか・・
なぜか
その日の私は穏やかで
助手席で波打つお湯を見ながら
その光景が面白くなってきて
まるで漫画のようで
怒る気にもなれず
そんなことより早く帰ってお湯持っていかなきゃ
間に合わないな
と引き返し
同じ工程を繰り返した
茶話会には無事に間に合ったが
数日間
シートが湿っていたのはいうまでもない
これもしかたがないこと
キーパーの蓋を閉め忘れていた私の失態・・
でも
なんだか自分で自分が面白かった
寄せては返すってこんな状態なんだなと
深く納得したりして
その日あたりから
あえて楽しいことを想像し
こうなるといいなぁってことを想像し
嬉しくなったり
自分の身に降りかかることを
プラスに考え感謝することにした
自分ではどうしようもないことを
心配したって不安になるだけならば
子供みたいに
楽しいことを考えてやってみる方が
100倍いいんじゃないかななんて
私は
最強に強運の男を知っている
でも
もしかすると
その強運は知らぬ間に
彼が自分で引き寄せたものであって
運も実力のうちなのではないか?
彼が望み想像したことが
実現していっている
ただそれだけではないのか?
その力
私も気づいたような気がする
もう少し
もう少し理解して続けることで
もっと生きやすくなるような気がする
穏やかな彼女と友達になりたいな・・
そんな彼女と話す機会があり
穏やかなだけでなく
目の奥には鋭いものを感じて
自分とは違うステージで生きている彼女と
出会うことができたのも
何かに気づき始めたからではないか
なんて思ったりする
彼女と交流する中で
自分も成長していき
新たな世界を見せてもらい
それは手の届かないものではなく
現実であり
彼女を理解することで
自分の心のレベルも上がっていくような気がする
今までにも
身の回りには
色々なものが転がっていて
色々なことが起こっており
色々な人がいたけれど
それに
気づくこともなく
やり過ごしていたのだろう
ちゃり~ん♬
自己満足でも良い
一つ良いことをしたら
自分で自分に言ってあげる
徳が貯まっていく音
お花に話しかけたり
車にお礼を言ったり
ごみを拾ったり
感謝して過ごす
面接でね
筆記試験もあったし
最後にお題を出されて作文を書けって言うのよ
一応
書いてみたけど
作文でだめならもういいですって断ったのよ
そしたら
採用してもらったんだけどね
ふふ
いくつになっても
新しいことに臆せず挑戦すること
周りにどう思われようが
自分が正しいと思ったら貫くこと
時折
お花に話しかける可愛らしさ
もっと早くに話せる仲になりたかった
私の気づきの準備が少し遅かったのは残念だけれど
それはそれで仕方がないし
少しでも話す機会をもち
心を通わせることができて
良かったのかもしれない
自分の心のレベルが上がっていくと
日々のイザコザなんて些細なことに思えるし
大した問題でもない
結局は自分の心持一つなのではないか?
起きている事態は同じでも
人によって感じ方は異なり
悲嘆する人
怒り狂う人
特に気にしない人
各々だ
ならば
小さなことは気にせずに
楽しいことを想像し
ちゃり~ん♬
をいっぱい貯めて
気持ちよく過ごしたいものだ
自分の心持一つで
どれだけでも世界は楽しくなる
この感覚を忘れないように
習慣化できればよいのだけれど。