光より早く移動できれば
過去や未来へ行けるらしいよ。
そう娘に聞いたことがある。
もし本当にタイムトラベルが可能なら、どうしても戻りたい日がある。
昨年のクリスマスの早朝・・・
顎からダイブして転倒する数分前、いや寸前でも良い。せめて、受け身を取る猶予を与えて欲しい。
あぁ神様お願いします。
願っても現時点では叶うわけもなく、どうすれば抜糸後の創の後を修復できるか、そればかり考えていた。暇さえあれば、ネット検索。眉唾物の情報の中から、自分なりに信憑性の高い情報を精査する。
どうやら、傷痕にテーピングという方法があるらしい。市販品もあるらしく、数件のドラッグストアを回るが取り扱いはない。薬剤師さんがいないと取り扱いできない薬剤があることを知る。
閉店間際の某大手モールの薬局で、それらしきテープを発見するが、用途が異なるとのこと。店員さんによると、彼女もたまたま形成外科で何かを切除する手術をしたらしく、診察時にそれらしきテープをもらったそうで、処方ではないので、形成外科の門前薬局にあるかもと教えてくださる。
翌日、形成外科に電話するも、抜糸後であり特に治療はなくテープは出せるかもしれないが、診察は来月以降との返答。来月迄は待てない。
ネットにも商品はあるが、誰かに相談したい気もする。
手当たり次第に、形成外科の門前薬局へ電話をし、テープ取り扱いの有無を尋ねる。5件目で在庫のある薬局にヒット。民間の整形外科で有名な総合病院の門前薬局だった。
そのテープとは
3Mマイクロポアサージカルテープだ。
傷痕に垂直に貼ると、皮膚を寄せて傷口が広がるのを防ぎ、摩擦などからも守り、比較的綺麗に治るらしい。その日の夜から、保護剤→テーピングへ変更した。もう、自分で良いと思う方法を試すより他ない。
なんだかんだで、気持ちが上向きになれず、負のループにはまってしまったようだった。
顎の骨折が発覚してからは、食事はミキサー食。顎を動かさずに安静にしなければ、骨がズレる可能性がある。そうなれば、即ボルト固定と言い渡されている。
痛いのは絶対に避けたい。
顎を動かさないために無表情でいても、マスクのおかげで世間には怪しまれない。
これだ。
気分が上向きにならない要因は。
無表情・・・
笑顔になることもなく、表情を押し殺して過ごしているから、心も押し殺されているのかも。
楽しいことがなくても、笑顔でいれば、なんだか楽しくなる。その反対なんだ。今。
マスク着用が必須となり、相手の表情が見えないことで、赤ちゃんの情操教育にも影響が考えられると聞いた。(例えは少しずれるかもしれないが)
笑顔になれないと、心から楽しくもなれない。
笑顔になれないと、何となく憂鬱で気が滅入る。
笑顔って、すごいパワーを持ってるんだ!
あぁ神様、思いっきり笑えるように今は安静を守るので、どうか、ここはひとつ、宜しくお願いします。