ケアマネの私とオフの私の日記

書くことで気持ちの整理をしていきたい。。

営業マン

日曜の午後

ガラス張りのショールームの中

どのテーブルも満員で一番奥の席に通された

 

とりあえず話を聞いてみよう

いや

もうこの流れは私買うつもりでいるな・・

そう予感していた

 

長年共にしてきた愛車が寿命を迎え

違うメーカーの車への乗り換えを考えており

初めて訪ねたショールームだった

 

「車種は2種類で迷っています」

これが最初の注文だった

 

展示車を見せてもらい車種は即決した

 

「色はツートンじゃなくモノトーンで良いんです。このアクセントは不要ですがナビは欲しいな」

これが二つ目の注文だった

 

言われるがままに営業マンはパンフレットを広げ

車のグレードを案内し見積作成へ進んでいく

 

「実は、できるだけ費用を抑えたいと思っています」

これが三つ目の注文

私の一番の要望だ

 

「それでしたら、今キャンペーンをしております。ワンランク上のグレードになりますが、お値引きやパックもついてきますので、今選択されたグレードのものよりかなりお買得でお安くなりますよ。お勧めです。お客様はもうこのグレードでお決まりなのかと思っておりました」

 

急に流ちょうに説明してくださる

 

「なーんだ。そんな良い情報があるなら早く教えてくださればよかったのに。ありがとうございます。それにしましょう」

 

テーブルに向かい合って数分の出来事

営業マンとお客さん

この光景に

日頃自分が行っている相談支援業務が重なった

 

客として来店した時点で

車の購入を検討しているのはほぼ確実

となれば

どの程度購入する気でいるのか?

好みの車種は決まっているのか?

予算は?装備は?車の知識があるのか?

何を求めているのか?

=アセスメント

 

私の一番の要望は費用を抑えたいということ

しかし

丁寧に話を聞かれそれに沿った提案をしてもらえれば

費用は気にしなくなるかもしれない

 

アセスメントの結果

私の要望を理解した上でさらなる魅力的な提案をしてくだされば

費用度外視 「それください!」になる可能性も高い

 

商談中に

もっとこちらの要望や希望を訊ねてくれれば良いのに

こちらも専門のあなたの提案を期待しているのに

なんだか

もったいないな

もう少し詳しく聞いてほしいし教えてほしいな

なんて考えていた

 

今の決算時期は黙っていても客はくるのだろう

なにも一生懸命に営業する必要もないのかもしれない

 

もし私が営業マンだったら

お客さんの要望を伺い自己決定してもらいつつ

高い車を売ることができるような気がした(言葉は悪いが)

営業マンにも対人援助技術が役立つのではないか・・

モノを売るのが目的ではあるが

そこにたどり着くまでにお客さんとの信頼関係を築ければ

お互いに気持ちよく

需要と供給が上手くいくのでは・・

 

最後の最後にお得なキャンペーンの話をしてもらい

「来週 契約に来ます」

となったが

私の要望そのままに見積もりを出してもらっていたら

もったいないことになっていただろう

そこには専門性をもっての助言がかなり需要になってくる

 

お客さんであるこちらの態度も重要だと感じる

営業マンが提案したくなる雰囲気を出すことも必要

聞いてもらうのを待つのではなく

聞きたいことは聞く

 

帰り際

差し出された名刺には「店長〇〇」と書かれていた

店長さんだったのね・・・

 

「本日はありがとうございました。次回お見えの際には担当の営業マンをご紹介いたします」

 

翌週来店した際には

お約束通り店長さんから若手の営業マンへ引き継いでくださった

 

同じモノを買う行為でも

少しの心配りで味わうことができる充実感

同じサービスを提供するでも

少しの心配りで安心感にもつながる

 

マックでいうところの笑顔0円

 

対人援助技術を身に着けたいものだ