忙しくてくじけそうになっていた
仕事では
立て続けに相談が舞い込み
電話対応やその後の記録に追われ
新規のお客様やら退院やら
やってもやっても追いつかない
病院受診付き添いに2時間
電話相談対応に1時間
先方の連絡待ちに半日動けず
担当者が連休で止めを刺される
自分の思った通りに事は運ばない
相手あっての事だから
時には
すべてが上手くかみ合い
スムーズに進んでゆく
こともある
日頃の行いが良かったからか・・
多忙なのは
ありがたいことだとは分かっているし
こちらがいくら忙しかろうとも
お客様には関係のないこと
1人1人に向き合い
できるだけ冷静に言葉を選び
笑顔を心がける
大丈夫
一つづつクリアしていいけば
必ず前に進んでいくはず
しかし
いくら忙しいとはいえ
ちゃっかりごはんを食べる時間はあるし
お風呂にも入るし
もちろんトイレにも行く
うなされながらも眠りにつく時間もある
その程度の忙しさなのかもしれない
通勤途中の車中で
大音量で音楽を聴きながら
頭の中をリセットしようとする
忙しいなんて考えると余計に忙しく感じるから
何とか自分を落ち着けようとする
駐車場への帰り道
夜空に満月が輝いていた
満月なのか正確には分からないが
神々しく輝く月は
私の目には真ん丸に映っていた
うさぎがいるのではいないかと
しばし立ち止まって
その月を凝視した
畑のあぜ道を走る
満月を追いかけながら
この曲はね
ゆっくりと奏でるピアノの曲なんだ
独特の間の取り方で
とても好きな曲なんだ
街の光も届かない漆黒の空に
文字通り輝く月の光
街灯も何もない
すれ違う車もいない
かすかに感じるのは虫の声と
風に吹かれる背の高い草の囁き
たしかにその時間を共にした
たった数分の出来事だったのかもしれないが
私の心の中には
いつまでも残り続ける
忙しくてくじけそうになっていたけれど
大丈夫
きっと大丈夫
忙しくしているのは自分自身であって
本当は
そう大したことではないのだ
それは決して多忙の極みなどではない
月を見て
幸せな気持ちを
取り戻すことができるのだから