義務教育がスタートした年から
毎年4月はPTA役員決めの為
休みをいただくようにした
今年で9回目の4月を迎える
中学校のPTA役員決めは
3年間で全員が役員をするのは
人数的にも不可能なため
半数以上の者は
役員を経験せずにやり過ごす
昨年も
案の定くじ引きとなり
〇が記されたくじを引き寄せてしまった
そんな気がしていたから仕方がない
今年は
役員経験者ということで
くじ引きは免除され
役員未経験者たちは半ば諦めてくじを引く
役員決めについては
委任状の提出が必須だが
中学生にもなると
委任状すら提出しない者も多い
親は持たせても
子が提出していない場合もあるだろう
役員決めは学校側から依頼された
他学級の保護者が司会進行役を務める
その者の采配でその年の役員決めが異なるのだ
今日ここに参加されない方に
役員をお願いしても
役員の仕事もしっかりしてもらえるか
分からないので
今日集まっていただいた
皆様の中から決めましょう
来た者損
役員を務めたくない前提ではこう感じるだろう
まれに
誰もされないなら私がします!
と勇敢に手を上げる者もいる
クラスの様子を見たい
先生の顔を知っておきたい
とPTAに参加するが
メインは役員決めとなる
いかにして逃れるか
そんなこんなで
今年度の中学校の役員決めは
特に問題なくスルーし
早々に教室を後にした
数日後
小学校のPTA役員決めがあった
これが今迄にない泥沼劇となった
時間にして2時間弱を要した・・・
小学6年生
1クラス児童33名
学級委員長及び次点、学級副委員長
事業部長及び次点、広報研修部長及次点
生活指導部長、保健体育部長
以上9名の選出が必要
例のごとく
学校から任された保護者が司会に立つ
大抵の者は前半の先生の話半分
出席率は9割以上
決まって後ろの座席から座り
先生の前が空席になる
司会者より
お決まりの役員決めのルールが語られる
今年転入された〇〇さんは
今日は委任状が出ています
役員の候補に上げますか?
転入したばかりで何も分からないでしょうから
免除しますか?
誰一人
言葉を発しない
じゃぁ
候補に入れるということですね
パチパチパチ
昨年途中で転入された〇〇さんは
今年必ず役員をしてもらうことで良いですか?
はい(本人)
6年間1度も役員をしていない△△さんも
必ず役員をしてもらうことで良いですか?
はい(本人)
3名は役員決定となる
その他に6名を選出することになった
役員を1回した者
役員を2回した者
役員さんを2回した方は免除でよろしいですね?
パチパチパチ
その他6名を選出するため
役員経験1回の者は
教室の右側に集められた
司会者は名簿を所持しており
名前を呼ばれ確実にくじを引くよう命じられる
私は役員経験1回の20数名の中の一人であった
昨年の中学校のくじ引きの時同様
〇印のくじを引き寄せてしまう気がしていた
案の定であった
〇印を引き当てた6名は黒板の前に集められ
何の役を選ぶか迫られる
例の3名を学級委員長など
大変と思われる役にするのか?
6名以外の者は
ほっと安堵し他人事として我々に視線を向ける
いつも思うのだが
役員をしたがらない保護者を見て
担任は何を感じているのだろう?
やはり気持ちよく決まった方が
担任のモチベーションも上がるのではないか?
しかし
皆自分の保身を第一に考え
仕事をしている者が大半でもあり
できるだけ余計な仕事はしたくないのが本音だろう
もちろん私もその部類に入る
結局
じゃんけんで勝った者から選ぶことになった
ここまできたら仕方がない
絶対に覆すことはできない
それは
交通違反で捕まった際に
警察官が絶対に見逃してくれない
あの感覚にも似ている
逃げることを考えるのは時間の無駄になる
絶対に勝つ
自分を信じて疑わず一番に勝ち抜けた
次点狙いでも
長が学年委員長になると役員になる
かといって
比較的楽な役を選んで
確実に役員にもなりたくはない
ある部の次点に名前を書いた
席に戻り
他の者が決まるまでの間
年間スケジュールをスマフォに入力した
すべての欄に名前が記入され
8名が前に出て自己紹介をした後
今年転入した〇〇さんが学級委員長になりましたが
本当にそれで良いですか?
もしできないと言われたら
また皆さんに集まってもらわないといけませんが
それでも良いですか?
ザワザワザワ
委任状を出しているんだからこれで良いよね
今電話して確認したら良いのに
またくじ引きするってこと?
一時中断し
執行部の方が〇〇さんに
電話連絡を取ることとなった
今
お電話したんですが
〇〇さんはご両親とも年間180日ほどは
出張に行っているので
PTAに参加するのも難しいそうです
それでも良ければやりますとのことですが
皆さんどうですか?
私や先生の方からどうこうと言うことはできません
ザワザワザワ
じゃぁ他の役員さんがサポートすればいいじゃない
またくじ引きってこと?
そして
教室の左半分に座っていた
役員経験2回の者が待ったをかけた
そんな方にお任せするのはどうかと思います
〇〇さんは免除して
また決めなおすべきだと思います
ザワザワザワ
そうよね
あの人は自分はくじ引かなくて良いからねぇ
決める前に〇〇さんの状況を
教えてくれたら良かったのに
同じクラスメイトの保護者であるのに
役員を2回経験者した者は
完全に優位に立っていた
可愛そうだから誰かしてあげれば
と他人事のように発言する
じゃぁ
あなたがしてはどうでしょうか?
おそらく多くの者はそう感じたであろうが
その空気の中で
それを口に出せるものは誰一人いなかった
ただただ身を潜めて
決して目立たぬよう息を殺しているのだ
司会者の方も
好き好んで引き受けた役ではなさそうだが
矛先が司会者に向けられているようで
胸が痛んだ
あなたは司会を引き受けてくれただけなのに
なぜ
あなたのせいみたいな言い方を
されなくてはならないのだろう?
しばしざわついた後
副委員長に名前を書かれた者が
じゃぁ私が委員長をしますと名乗り出て
大喝采を浴びた
のもつかの間
今度は副委員長枠を決めなければならない
また白紙にしてくじを引きなおすのか?
もしくは
副委員長1名枠のみ
黒板に名前のない者でくじ引きにするのか
もちろん役員経験1回の者だけの前提で
教室の右半分の者は皆が皆
何を決めようとしているのかすら
分からないほど追い詰められていた
時間だけが経過していく
そこまでしても
引き受けたくない役員
司会者が一度黒板に書きだした役員名を消し始めた
えっ?
また最初から決めなおすんですか?
一度決めたじゃない
と結構な声のボリュームで口から出てしまった私
分かっている
司会者のあなたが悪くはないことを
でも
もう少し次の展開を検討してから
その黒板の名前を消してほしい
いえ皆さんの決め方でいいんですよ
私や先生は決められませんから
結局
その1枠だけを役員経験一回かつ
先ほどのくじ引きで〇印がなかった者で
再度くじを引くこととなり
開始早々引き当てた者が副委員長となった
2時間弱
今までにない長丁場で
二転三転する泥沼の役員決めとなった
私や先生は決められませんから
と繰り返した司会者
おそらく
私も同じ立場ならそう繰り返すだろう
だとすれば
PTAって本当に保護者主体のものなのだろうか?
参加不参加の選択の余地はなく
役員決めも
誰が主体になるわけでもなく
子供1人対して6年間で1回はしなければならない
というルールを強いられる
確かに
役員の仕事を通して子供たちの事が良く分かり
学校と一緒に支援していけることもある
反面ほとんどの保護者は就労しており
昼間の活動への参加は困難となっている
その状態で
旧態依然の役員業務を求められても
無理があるだろう
時代に合わせて法律が変わっていくように
PTA活動自体も変化が必要だと感じる
決して協力したくない訳ではない
現状では協力したくても
仕事を休んで日中に活動することも
結構な回数であり
結構な負担に感じてしまう
過去にも
何度か役員を経験するが
活動内容もぼんやりしており
母親たちが集まっては
活動よりもおしゃべりに忙しい
私はおしゃべりが苦手なので
このような感情を抱くのかもしれない
子供たちの為に活動する訳であって
母親たちとの親睦を深めること
が目的ではないと思ってしまうから
授業参観も同様
子供たちを見に来ている訳であって
授業中におしゃべりに勤しむ
母親たちに嫌悪感を抱く
私があまりにも
ドライな考えを持ってしまっているが故に
娘も大人びてしまったのかもしれない
1人でいるほうが楽だし
別に遊びたいとも思わないし
全然平気だよ
私はどうもない
昨年の担任から心配されたことがあった
彼女が我慢して他人と距離をとっているのなら
それは良くないし改善しなければならない
彼女の言い分を聞く限りでは
必要な時には友達と過ごすが
あまりベタベタしたくはなく
自分のペースで過ごす方が楽だという
彼女の本心は?
若い女性の担任であり
女子は皆で行動するものという一般的な考えを
お持ちなのかもしれない
彼女の本心は?
我慢さえしていなければ
そのくらいの距離の取り方で良い
と私は思っている
無理さえしていなければ
休み時間に読書を楽しんだり
男子に厳しい言葉をかけても良い
と私は思っている
小学校の主役は子供たちだ
学校のことは担任の先生方にお任せして
役員にならなくても
できることは協力していきたいと思っているし
日々感謝している
他人と違うことを恐れずに
彼女は自信をもって彼女の道を進んでいってほしい
彼女が保育園の遠足で
2人でお弁当を食べている途中
ちょっと
と私一人を残して
友達のところへお弁当を持って行ってしまった
彼女が小学生になった頃
夏祭りでブルーシートの上に座り
2人でかき氷を食べている途中
ちょっと
と私一人を残して
どこかへ行ってしまった
まるで猫のようだ
気の向いた時には近寄ってくるが
基本的には干渉しないしされたくない
それで良い
それが彼女の個性なのだから
これからもただ見守ってゆく
お互いに依存することなく
猫たちのように絶妙な距離を保って
私は私の生き方を自信を持って進んでゆく
そして今朝も
平常心を保つために
雨が降り出すその前に走りに出かけた
線路の上に架かる歩道橋で立ち止まり
高台から街を眺める
おはよう
今日も元気に頑張っているかな?
今日も一日よろしくお願いします