人は一番輝いていた頃で
時が止まる
と聞いたことがある
ある時点で
時が止まり
Don't update
更新されなくなるということか
それを実感したのは
ある女性を見かけたときだった
アラ還とおぼしき女性
とりわけ
おしゃれに気を配っておられるのは
伝わってくるし
パワフルでもあり
とても素敵だと思う
ただ
口紅が真っ赤なのだ
マットで真っ赤なルージュを
丁寧に塗っておられるのだ
おそらく彼女の最も輝いていた頃
そのようなメイクが流行ったのだろう
その時点で更新が止まり
その時点の自分を保っておられるのかもしれない
それを否定するつもりなどなく
ただ
その時代が彼女の輝いていた時代なんだなぁ
と深く頷き感慨深くもある
その頃の飛び切りのおしゃれを
今でも楽しんでいるという点では
なんだかかわいらしさも感じる
メイクの流行りほど
時代の変化に左右されるものもないだろう
私が高校生の頃は
皆こぞってルーズソックスを履き
細眉にしていたものだ
そう
安室奈美恵世代
その名残で
私もつい最近まで
眉は細眉と疑わず
更新できていなかった
自分を大切にしようと
意識するようになって
自分の好きなこと嫌いなことを
ただ感じるように努めることで
そのことに気が付いた
これはいかん
ネットで情報を集め
今風の眉について研究し
自分なりに更新していく
時を止めたくはない
時代とともに自分も変化してゆきたいから
流行を追い求めたいわけではない
確実に年を重ねるのだから
その時々に応じた自分でいたい
その方が自然だと感じるから
あくまでも私は・・そう思っているという話で
もちろん
他人に強要するつもりもない
アイラインをくっきりと描き
TPO的には疑問も残る
やや短めのスカート
彼女にとってはその時点が
一番輝いていたのだろう
おそらく
早々と家庭に入り母となり
その時点で更新は一時中止し
家事に育児に忙しく
時を過ごしてきたのだろう
自分のことなんて省みる余裕もなく
時を過ごしてきたのだろう
それらは
人それぞれのこだわりとも捉えられる
ある時点で更新が止まっていても
それが人それぞれの譲れないもの
という可能性もある
テレビで見かける
あの人は今
に出演されるような女優さんたち
過去のある時点で止まってしまった
真っ赤なルージュの方
確実に更新して今でも色褪せない
今風のナチュラルメイクの方
輝いていた時で更新が止まるのか
意識し続けて更新を続けていくのか
真っ赤なルージュはその象徴のように思えてならない
職員旅行は〇〇に行きたいよね
積み立てをたくさんしてさ
遠くに行きたいよね
前の職場では〇〇に行っていたのよ
ここでもそこに行けばよいのにね
職員旅行だけが楽しみだわ
ね~
ふんふん
と聞き流していたが
リフレインされる職員旅行話に耐えきれず
私は
あまり行きたいとは思わないんです・・
と初めて口にしてしまった
皆が皆
楽しみにしている前提での話で
それを当然ですよね
という顔で聞き
同調している自分が嫌になったのだ
職員旅行
私は団体行動があまり好きではない
どちらかというと
好き勝手に行動したいと思っている
職場の方々と仕事以外で旅行に行く
その楽しみが理解できなかった
行ってみれば楽しいのかもしれないし
実際に前回の旅行は楽しかったが
それにはまた別の理由があった
みんなで・・
というみんなという括りが
どうも苦手なのだ
初めて漏らした反論ともいえる本音に
上司は
そう
と不満げに返答された
適当に合わせていた方が丸く収まるのだろうが
意に反して同調する自分が嫌になって
嫌な人もいると言ってみたかった
上司には申し訳ないが
嫌なことを嫌と素直に言えて
何だかすがすがしさを感じたし
自分は嫌だと感じているんだなと
客観的に捉えることができた
つい忘れがちになるが
何が嬉しくて、何が悲しいのか
何が好きで、何が嫌いなのか
自分の本音を感じ取り
目の前のことを
丁寧にこなしてゆきたい
そして
自分のことを大切にできるようになりたい
自分のことを愛せるようになりたい
そして
大切な人の支えになれる
そんな素敵な女性になりたい
そう思っている