住宅街のお宅へ訪問する際には、路上駐車することが多い。コインパーキングがないためだ。
その日も、いつものように塀すれすれに寄せて駐車し、担当の利用者さん宅を訪問していた。すると、娘さんの携帯が鳴った。
「警察!!駐車違反だって!!」
「えーーーーー!!」
娘さんと慌てて飛び出すと、向かいのご夫婦と警察官2人の姿が。
その奥さんは、認知症でもある利用さんがデイに行くとき、帰ってきたときなどわざわざ出てきてくださり、何かと気にかけてくださる方だ。この日も警察が来たという異変に気付き、すぐに娘さんに連絡くださったのだった。
「すぐに移動してください。駐車違反ですよ」
と警察官。
なるべく丁寧にお詫びし向かいのご夫婦のご厚意で、しばし駐車場をお借りする。娘さんの車は半分敷地内に入っており、その警察官が言うには半分以上敷地内に入っていれば駐車違反ではないそうだ。
原付に乗っている頃には、よく一時不停止や速度違反で捕まるものだった。どう言い訳をしても、絶対に見逃してくれない。言い訳するだけ虚しくなるだけだった。
やっちまったなぁ・・・。
減点と反則金を覚悟で、車を移動している間に警察官は立ち去っていた。
「まだ大丈夫ですよねって聞いたから大丈夫だったんだよ。これからは、私が詰めて停めるから、ごめんなさいね」
と娘さん。
向かいのご夫婦にも、何度も頭を下げて感謝の気持ちをお伝えした。早く知らせてくださって本当助かりました。仕事中に駐車違反なんて、絶対に避けたいこと。
しかし、なぜ、お咎めなしだったのか??
ありがたいことだが、腑に落ちずにネットで検索すると、どうやらその違反の黄色い紙をフロントガラスに貼られなければセーフだという。以前は、発覚後5分経過するとアウトだったようだが、現在は猶予はなし。その代わり、紙が貼られなければセーフらしい。また、警察官以外にも駐車違反を取り締まることができる方々もいるらしい。
そして、反則金も運転者自らが納めに行くと減点になるが、車の所有者に催促が来てから納めると、誰が運転していたか分からないため減点にはならないともある。慌てて納めに行くよりも、催促が来るのを待った方が良いらしい。普通車の駐車禁止で反則金15,000円。
知らなかった。
自分の危機管理の甘さと世間知らずさが身に染みて、9月といえど少し肌寒く感じる土砂降りの中、超安全運転で事業所に戻るのだった。