朝のニュース番組でのこと。
お花見に来たと思われる小さな女の子が、父親に抱っこされ、手には桜の花びらを1枚つまむように持ちインタビューを受けていた。
「気持ちいい」
と一言。
通勤時に車窓から桜を眺め、花吹雪の中を走ることも多いこの季節。ただ、その場に立ち止まって、じっくりと桜を眺め、手で触れるということは長くしていないような気がする。
職場には、1本の桜が植えられており、いつも綺麗だなと眺めるだけの桜。
その日の朝は、地面に散っていた桜の花びらを一枚拾い、指先でつまんで感触を確かめてみた。ついでに匂いも嗅いでみた。
確かに、さらさらしていて、気持ちが良い。(匂いは感じられなかった・・)
綺麗でも可愛いでもなく、気持ちがいいってどんなものなのか?と思っていたが、あの女の子の言う通りだった。
百聞は一見に如かず
いや
触れてみるとそれ以上にも感じられた
一枚の桜の花びらを、無機質なパソコンの前におき、その日一日は、ほっこりとした気持ちで過ごした。
ついでに道端に落っこちていたソテツの実も拾い、育ててみることにした。
私の生まれた季節春がくる。