国試3か月前頃から、やっと勉強する時間を作った。
YouTubeでおすすめのレビューブックと過去問題集を楽天で購入。
通勤時の運転中、湯船につかりながら、ご飯の支度をしながら、常にYouTubeで配信されている試験対策チャンネルを聞いていた。今回で2回目の受験、もうこれ以上年齢を重ねるときっと勉強する気力も失われていくし、体力も持たない。そう言い聞かせてゴールが見えてきた3か月前にやっとエンジンがかかる。
もちろん仕事に支障をきたさぬよう、休憩を取らずに詰め込み、定時に帰宅した。
そのうち、過去問を解いている時間は苦痛ではなく、幸福感さえ覚えるようになる。単語のみ丸暗記していたものの意味がつながり、19科目が線でつながる。ずっと座って勉強するものだから、肉体の方は調子が悪く、日増しに体も硬くなっていくのが分かった。
試験当日、コロナ対策で数時間おきに窓は全開となる。寒い。
今までの試験と違い、心配だったのは2つ。
コロナに感染せず試験に行くことが1つ。
もう1つはトイレだ。
試験中の午前と午後の各2.5時間、トイレに行けない。
やはり、肉体の衰えは否めない。朝から水分を断ち、カイロを足裏、臀部に貼り、ひざ掛けを腰に巻き付け、コートを着たまま普段の勉強スタイルで挑んだ。
不思議なほど、問題はサクサク解けた。一つクリアするたびに、いけるんじゃない?なんてもう1人の冷静な自分がいた。
3か月にわたる勉強の間と試験の間、全身の毛穴が全部開き切り、そこから大量に何かを吸収している感覚を覚えた。まさに神経が研ぎ澄まされて、周りの時間がゆっくりと流れていく。しかし、そこに焦りはなく、どこか心地よい。そこには確かに自分が存在している。
過去、一度だけ同様の感覚を覚えたことがある。
初めてのケアマネ実務研修の5日間。その際も、全身の毛穴が開いているようで、いろいろな事柄がすっと体に浸透するように入ってきて、理解できた。
もしかして、ゾーンに入ったとは、こういう感覚のことなのか。
超集中という言葉が一番しっくりくる状態。
息子に尋ねてみると
「そんなのだったら、僕、化学しているときなんて、いっつもゾーンに入ってるよ。時間も忘れるし、勉強していて面白いもん」
そっか。やっぱ違うのかな。
どちらにしろ、超集中していたのは確かだった。
今の時代、YouTubeがあれば独学でなんだってできるように思う。動画配信してくださった皆様に伝えたい。
ありがとうございます。
とても心強かったです。