ケアマネの私とオフの私の日記

書くことで気持ちの整理をしていきたい。。

新しい主治医

母の転院先での初診は1時間以上に及んだ…

 

高次脳機能障害や認知機能の質問、手足の動きなどの診察に立ち会う。

 

主治医は、高身長のようだが、椅子に腰掛ける姿は腰が曲がり、手の甲の骨が浮き出るほど痩せており、やけに手足が長く感じた。こちらを見ることもなく、パソコン画面を見ながら語り出す。眉にも白髪が混じり、いくつくらいだろうか。

これからの入院生活への不安もあり、重い空気が漂っていた。

 

しばらく、通り一辺倒の質問が続いた。医師は、大臣マスクをつけており、マスクがクチバシのように見えてきて、何だか可笑しくなってきた。

 

よくよく話を聞いていると、所々心情の吐露が感じられた。失礼を承知で、その一言一言に大袈裟に反応し、相槌を入れてみる。

 

すると、ようやくこちらの顔を見ながら話して下さる。満更でもなさそうな空気を感じて、更にその一言に質問を加えていく。

 

おそらく、気を良くされたようで、本来は話さなくても良いことですがと前置きされ、診断基準や、前任医師のこと、予後の事や医療の裏事情など詳しくお話くださる。

 

話がぶっ飛んで、楽天モバイルの話題になり、ズボンのポケットからスマホを取り出された。

 

医師になる前は、大手電機メーカー勤務であったこと、楽天モバイルを四回線持っていること、基地局の事など、もう止まらない。話の落とし所が分からず、「じゃ、私も楽天モバイルへ乗り換え検討しましょうかね。」で一段落。

 

経口補水液の話から、自分も楽天市場でまとめ買いしていると話が広がり、「じゃ、早速楽天市場で注文します。」で落ち着かれる。

 

母そっちのけで、医師との掛け合いになり、診察時間は押しに押して一時間越え。ついつい、普段の癖で、話を掘り下げてしまい、どちらがクライエントか分からない状態となり、診察室からお見送りまでしていただいた。

 

色んな話が聞けて面白かったが、同席した息子の感想は

 

「お母さん、先生乗せすぎだよ。長くなったじゃん。でも、身体のこと詳しく聞けて、良く分かったのは、良かった。」

 

だった。

 

医師が気を良くして下されば、きっと母にも良くしてくださると思う。それは、誰にでも当てはまる事で、お互いに良い気持ちが持てるし、誰も傷つかないウィンウィンではないか…。

 

無事転院後、院内診察に来た医師は、母に「私は、こんな顔ですよ」とマスクを外して見せたらしい。なかなかお茶目な方のようだった。

 

コロナ禍で大変な中、入院を受け入れてくださり感謝している。