ケアマネの私とオフの私の日記

書くことで気持ちの整理をしていきたい。。

走れわたし

よほどの事情がない限り

早く帰りたい

が私の基本理念であり

特に

仕事場もしくは仕事絡みの場には

1秒たりとも

長居はしたくない

そう思っている

 

 

資格取得ため

通信教育を受けている

そのスクーリングが2日間開催され

会場は繁華街にある雑居ビルの6階

であった

普段は車通勤だが

JRで行くことにした

 

講座は18:30終了予定

 

繁華街からJRの駅までは

スマホの計算によると

タクシーで12分

路面電車で16分

徒歩なら25分

 

 

JRの時刻表によると

帰宅するための路線は

18:48発

19:04発

とあり

いずれかに乗りたいところだが

単純計算で
18:30に終了し徒歩で向かうと
駅に着くのは18:55

 

徒歩で移動するとなると

18:48には到底間に合わない計算だった

かといって

電車もいつくるか分からないし

タクシーもラッシュに巻き込まれたら

と思うと

必然的に徒歩を選択

 

1日目は18:20に講座終了し

徒歩でも18:48発に間に合った

しかし

慣れない靴を履いており

かかとを踏みつけて

やっと間に合ったという感じ

 

その反省から

2日目は

履きなれたスニーカーにチェンジ

もし走るようなことがあっても良いように

万全を期して挑んだ

 

2日目

18:30ジャストに講座終了

最終日のため隣の方とも挨拶を交わし

教室を出たのは

18:35だった

 

6階から刑事ドラマのように

全速力で階段を駆け下りる

夕暮れ時の繁華街の歩道は人があふれ

中国語も聞こえてくる

その人込みをかき分け

走り出していた

 

あと13分で駅に着くだろうか・・

着かなくてもどうってことはない

けど まぁ

ちょっと

頑張ってみよう

 

肩掛けのカバンの紐を短くし

体に密着させた

左手には

空のお弁当箱やテキストが入った

手提げバック

右手には

日傘を持っているため

バランスも悪く

思うように腕を振ることもできない

 

腕を振れないだけで

こんなにも走り辛いのか・・・

着衣水泳ってあるけど

きっと

これくらい泳ぎ辛いんだろうな・・・

 

なんて考えながら

いつもの感じで

日傘は持ち手を握っていたが

日傘の真ん中あたりに握り変えると

バランスがとりやすく

走るスピードも

心なしかアップした

 

なんか調子いいぞ

 

点滅する信号機に滑り込み

ふと前を見ると

私と同じ形相で駅に向かって走っている

中年男性が目に入った

 

あの方も

電車の時刻に間に合いそうになくて

走っているのか?

 

中年男性と私は

ほぼ走るスピードは同じで

周りの景色から

二人だけ浮いているようだった

周りの景色が同じスピードで進んでいき

二人だけ止まっているようでもあった

 

大きな交差点の信号待ちで

中年男性も私の存在に気づき

言葉は交わさずとも

同士のような気持ちになり

少しだけスピードの速い私に

道を譲ってくれた

気がした

 

半分ほど来たところで

時計を見ると

18:41

 

間に合わないかも

でもいいや

ここまで来たから

とりあえず全力でゴールしよう

 

朝のランニングの比ではない

全速力で走った

日傘の真ん中を握りしめて

人々の間をすり抜けて

駅への最短距離を探しながら

息も絶え絶え

駅に到着

 

改札のある2階へ続くエスカレーターに

飛び乗った際に見た駅のアナログ時計は

18:47を指していた

 

あちゃー

こりゃ間に合わないかな

でも

せっかくここまで来たから

改札まで行ってみよう

 

ダメもとで改札へ行ってみると

まだ出発の掲示板に表示されている

 

あぁ

でも改札通ってから

ホームに行くまで

間に合うかな・・

ホームに着く直前に出発したら

やるせないな・・

でも

せっかくだから一か八か行ってみよう

きっと大丈夫

 

今朝前もって買っていた

復路の切符のおかげで

そのまま改札へ向かう

祈るようにして

ホームへ続く階段を駆け下りた

 

どうだっ!・・・

 

これぞ間一髪

ギリギリセーフ

間に合った

 

もちろん

満員で座席にこそ座れなかったが

自分を信じて

走って走って

間に合ったという

どうでも良い

勝手に自分に課した試練に対する

満足感でいっぱいだった

 

やればできるじゃん

私ってついてる

 

走っている間は

必死でどうってことないのだが

動きが止まると

滝のように汗が流れ出てくる

顔 首筋 背中を伝ってゆくのが分かる

 

幸い

髪を下していたので

首筋の汗は周囲にはばれないだろう

幸い

吸湿性の良い肌着を着ていたので

汗染みも悟られるまい

幸い

ランニングをしていることもあり

そこまで息も上がってはいない

 

ふふふ

 

何だか自分がとてもおかしかった

良い歳して

何やってんだか・・

 

満足感に満たされて

到着した駅では一番にホームに降り

星空を眺めて帰る頃には

ヘッドフォンから

QUEENのTEOTORIATTEが流れてきた

メロディーに合わせて

大きく口パクしながら

 

今朝見た月を探して帰った