ケアマネの私とオフの私の日記

書くことで気持ちの整理をしていきたい。。

変人

「お母さん 

 変わってるから・・」

 

 

午後の第一理科室

上下二枚の黒板や懐かしい実験用具が並ぶ

入り口で名簿に〇をつけ

教室後ろの空きスペース中央に立って授業を眺める

 

自分はこんなこと習っただろうか?

学習要綱も進化しているのだろう

かなり高度な授業内容に思え

先生の話に聞き入っていた

 

父親や祖母の姿もちらほら

しかし

大多数は母親が占めている

 

子供たちはいつもより緊張しているのが

伝わってくる

そんな中

教室の後ろで母親たちはおしゃべりに夢中で

次第に声も大きくなっていく

 

このような状況にいつも嫌気がさす

 

保護者は

いや私は 子供の学校での姿を見るために来ている

母親同士世間話をするために来ているつもりはない

(もちろん 

 それが楽しいと思われる方がおり

 有意義な情報交換となっている場合もあること

 は分かっている)

しかも

授業中なのだから私語は厳禁

どうか廊下に出て花を咲かせていただきたい
(話をするなとは言わない

 周りに迷惑をかけずにお願いしたい

 私は先生の話を聞きたいし

 子供たちもただでさえ気が散るだろうに・・)

 

そう思っても

さすがに口に出して言う勇気はないので

人が来ないような真ん中や前に行くようにしている

 

授業参観に来ているのだから・・・

 

10年以上母親というものをやってきても

どうも

母親同士のコミュニティーが苦手なのだ

 

たまたま子供つながりで接点を持つが

その他の共通点を探すのは難しく

個人的な話を聞きたいともしたいとも思わなかった

噂話なんて面倒だ

子供たちのバックアップをするために活動しており

そこで仲の良い方に出会いたいとは

思えなかった

(まれに気の合う方とも出会うが

 プライベートを共に過ごしたいとは思わない)

 

主体は子供なのだから

 

そんな私の姿が

彼には

他の母親たちとは違っている

変だ

と映っているのかもしれない

 

「今日 〇〇の親と話した?

 一緒に来たの?

 親同士の情報交換とかしないの?

 あんまり近くに来て見ないでよ

 お母さん

 変わっているから

 何を考えているのか分からない」

 

彼が思う

普通の親とはどんなだろう?

 

普通ってどんなだろう?

 

学校のような集団では大多数を占める者の常識が

普通になり得るのだろうか?

世間でも

大多数の者が望む生活が普通の生活なのだろうか?

両親揃って子供が二人なんていう

戦後の理想的な家族像が普通なのだろうか?

 

普通でいることで

皆と一緒という安心感を得られるから

同じであろうとするのか?

もしかすると

それは思春期特有の思考でもあり

仲間意識を持つことは

必要な成長の段階なのかもしれない

 

今はまだ個人差を感じることはなくとも

これから高校、大学へと進学し

または就職し社会へ出ると

皆同じではない

決して平等ではないことに気づく

 

今は同じ教室で隣に座って理科の実験などして

肩を並べて笑い合っても

大人になると

収入や立場、家柄でさえ差があることに気づく

 

皆同じではない

そういう意味では

誰一人普通ではないし

大多数の者は自分の考える普通を普通だと認識し

フィルターのかかった目で世間を見ているのかも

 

普通である必要はない

それが普通なのかも疑問である

 

要は

自分の心に向き合って

良いと思う方向を選べばよい

楽しいと思える方向に進んでも良い

人と比べるのではなく

自分の人生の主人公は自分なのだから

周りと比べて一喜一憂する必要もない

周りに迷惑をかけなければ

自分のしたいことをして良いのではないか

楽しんだもん勝ちというと語弊があるかもしれないが

今の私はそう思っている

 

何だか毎日楽しくない

何かに囚われているとしたらそれは自分

やりたいことができない

何かに遠慮しているとしたらそれも自分

 

周りの目を気にしているようで

実は自分の目を気にしているような気もする

 

こんな変わった親をもった彼には

申し訳ないが

受け止めてもらうしかない

というより

諦めてもらうしかないといった方が良いだろうか

普通であり普通ではないのだから

 

今生きている世界なんて

とてもちっぽけなもので

自分の普通なんてそこでしか通用しない

世間を見渡せば

海を渡れば

地球を飛び出せたとしたら

時空を超えることができたなら

何だってあり得るのだ

 

人生は楽しい

案外と思い通りに行くもんだ

普通でなくったって良い

そんなの大した問題でもない

自信をもって突き進んでほしい

こんな私を見て大人も悪くない

そう思ってほしい

 

「お母さんのこと

 若いって言われたよ・・

 何人かにね」

 

とんでもなく嬉しい一言だった

 

ふふふ

ありがとう