ケアマネの私とオフの私の日記

書くことで気持ちの整理をしていきたい。。

とあるデンタルクリニック

デンタルクリニック。

 

それは、丘の上の住宅地の端に位置しており、仕事帰りに寄るために都合の良い場所にあるため、もう10年以上はお世話になっている。

院長は50歳前後の方で、待合室には資格証や認定証などが飾られ勉強熱心でおられることが分かる。

 

最初に受診したも、奥歯の銀歯が外れたときだった。

 

虫歯になったら歯医者に行くものだと思っていたが、定期メンテナンスの提案を受けて以降、1~3か月おきに通院している。

その日は、仕事中に歩いているとき、何の前触れもなく奥歯の銀歯が外れ、急遽夕方の診察をお願いした。

 

診察台は4台と、奥にはテレビも配置された少しVIPな診察台が1台ある。マンションの1階にあり、内装は今どきのシックな雰囲気でジャズが流れている。10年通って認識できたのは、院長と、受付のてきぱきした女性と、歯科衛生士の茶髪で小柄なはっきりとした物言いの女性の3人だ。それ以外の方は、毎回違うようで覚えられない。従業員さんの入れ替わりが多いのは分かる。おそらく院長がやり手で、多くのことをスタッフに求めているのだろう。

 

その日は、見たことのない白衣を着た男性に名前を呼ばれ、診察台に案内される。新しい歯科医師さんだろうか?症状を聞かれ、外れた銀歯を袋から出そうとすると、袋に入れたままテーブルにのせるよう指示される。

 

次は、歯科衛生士さんらしい女性が銀歯の外れた部分を確認に来られる。挨拶はされるが、がっつり振り向いて顔を見るわけにも行かず、先ほどと同じ説明をする。

「しばらくお待ちくださいね」

 

次は、歯科医師らしき女性が再度銀歯の外れた部分を確認に来られる。歯をたたき何か確認されているよう。

「銀歯が外れた部分の歯に少し着色がありますが、歯は固いので虫歯ではないと思います。これが柔らかいと虫歯なのですが、今回はこのまま元の銀歯をはめても大丈夫でしょう」

着色部分を手鏡で確認させてもらい、接着を待つ。

 

院長「ちょっと、3番さん(私)つけるの待ってくれる?」

 

この銀歯を付ければもう終わるのに・・待ったがかかった。院長は数名いるスタッフの動きに何か指示を出され、時に叱責もされるが、いつも患者に丸聞こえなのだ。以前にもおそらく新人さんに、手順が悪いなどどうのとダメ出しが多く、聞いているこちらが落ち込むことも多かった。今日もか・・・。

 

指示通り、作業は中断され、また違う歯科医師らしき若い女性に奥歯を確認される。

「この色素沈着が気になりますね。削った方が良いと思います。怪しいところは取っておかないと、こことここ、削りますね」

麻酔なしで削られる。怖い。

 

院長「3番さん、どうなった?」

女性歯科医師さん「カリエスになりそうな部分を削ります」

院長「?さっきは、そのまま被せるって言ってなかった?」

女性歯科医師「私、削りたかったので。」

院長「そう?OK!」

 

最初に診てくれた方の診断は何だったのか?このやり取りも聞こえているはず。何人歯科医師がいるんだ?こういうの、たらい回しっていうんじゃ?スタッフさんのヒエラルキーが感じられる。

 

その後、その女性歯科医師に削られ、元の銀歯をはめられ、また違う歯科衛生士さんに「はい、これを噛んでいてくださいね」と接着となる。

その間も、院長は他の患者さんの状態も患者さんに聞こえるボリュームで確認し、ダメ出しし、3番さん(私)の診察台にやってきた。

 

院長「疲れているんじゃない?虫歯じゃなくて、銀歯が外れるのはかみ合わせの問題なのよ。両方で噛むように気を付けてね。はい、今年もよろしく!」

 

①院長、②受付の女性、③エスコートしてくださった白衣の男性、④最初の衛生士さん、⑤虫歯でないと診断した女性歯科医師、⑥気になるからと歯を削られた女性歯科医師、⑦接着を手伝ってくれた歯科衛生士さん。②以外の方のお顔はしっかり確認できなかったが、③~⑦の方に口の中を見ていただくこととなった。よく考えるとなんだか恥ずかしい。口の中を見せるのなんて。しかも、皆さん初見でこちらは同じことを説明する。院長は遠くから指示を出されるが、口の中を確認されることはなかった。

診療代は500円ほど。診療内容は定期メンテナンスよりも煩雑なのに、いかにメンテナンスの費用が高額か分かった。

 

さて、これから歯のメンテナンスはどうしてゆこうか。このクリニックに任せて継続するか、他をあたるか・・・。