satoimo's diary

人生も折り返し地点を過ぎた。自分を大切にするためには...

大学病院初診

大学病院へ行った。

 

昨年、脳神経外科MRIを撮るも、確定診断はできず、大学病院での精密検査を勧められたから。結果、様子観察となったのだが。

 

大学病院初診では、受付で紹介状を出し、名前が呼ばれるのを腰かけて待つ。1日がかりになることを覚悟してきたので、待ち長いことはない。久しぶりにゆっくりでき、(待ち時間がゆっくりできるというのもおかしな話だが、いつも何かしら動いている)周りを見回してみる。大学病院には方々から患者さんが来院されるようで、聞いたことのない言語も飛び交い、海外出身の方もちらほら。廊下には色分けされたテープで行く先の案内表示がある。地下鉄の路線みたいだ。

 

受付ではマイナンバーカードと診療情報を紐づけることへの同意を求められるが、他人の情報と紐づけられたなどの報道もあり、同意は遠慮した。(大した個人情報も持っていないので問題はないのだが、なんとなく)たくさんの書類が挟まれたクリアファイルを手渡され、テープで示された進路に進む。

 

築何十年だろうか?天井は低くかなりレトロな雰囲気が漂う。空気も少し重たく、息苦しさを覚えた。

廊下から一つ奥に入った脳神経外科の小さな窓口にファイルを提出すると、書類への記載とタブレットへの入力を求められ、長椅子に腰かけて入力する。大きくて重たいタブレットには既往歴、健康状態、主訴、嗜好、服薬などに加えて、手伝いが必要な部分があるか?家族は?連絡の優先順位は?と続く。

 

(また、入院には保証人、手術となったら家族立ち合いが必要なのか。息子が18になったから、今後はお願いできるかな。身寄りのない方はどうするのだろう?友人になんて頼めないし。国がそんな問題を議論してるなんて言ってたような気もするが。。)

 

6名ほどいる医師は各々の診察室があり、医師自ら「〇〇さん〇番診察室にお入りください」とアナウンスする。民間の大きな病院は医師の横にクラークの方がおり、医師の業務をサポートする場面も多いが、呼ばれた診察室には医師のみ。看護師の立ち合いもなく診察となった。椅子に腰かけると「一人?」と尋ねられる。

 

(後々考えると、大学病院という大きな病院に行く際には、家族の付き添いがあるのが普通なのだろう。そういえば、一人で待っている患者さんの姿はなかったような気もする。)

医師はささっと採血項目を入力し、ベストタイミングで入室してきた看護師へ引き継ぐ。「2時間くらいかかるから、採血後食堂でご飯でも食べていて」

 

30分安静時採血後、また廊下のテープを目印に次は食堂を目指した。言われた通り1階の渡り廊下を渡って食堂へ向かった。その間にも、いろんな患者さんや、研修医らしき若者とすれ違う。

 

ラーメン1杯800円。食堂といえど、割安なわけではないようだった。食券を買うスタイルが面白そうではあったが、密室に近い状態での相席に躊躇する。コンビニもあり弁当を求める病院職員の姿もあったが、天気も良かったので病院周辺をブラブラして暇をつぶすことにした。

 

2時間後、再び小窓から来院したことを知らせ、長椅子に腰かけて持参の本を開く。小窓からは手術の日程を相談する家族の声が聞こえた。

 

採血結果、異常はなく次回のMRIの予約まで、主治医がささっと調整、入力、予約完了となる。「今後の経過をみながら一緒に考えていきましょう」の言葉に「よろしくお願いします」とほっと胸をなでおろしたのだった。

 

重たい空気を感じるのは確かだが、おそらく皆病気を治したい、元気になりたいという希望をもって来院する。言い換えればそれはポジティブなエネルギーではないか?

痛みや苦しみに対する絶望感や恐怖心も大きいが、よくなりたいというエネルギーが勝り行動=受診する。一緒に考えていきましょう、なんて心強い言葉だろう。