あれだけ「大事に使ってね」と約束した息子のiPhone。約束虚しく1年足らずで画面に線と黒い点が出現した。
「僕、落としてないし、急にこうなったんだよね」
まぁよい。
想定内の事ではある。とりあえず、AppleStoreへ修理に出すことにしよう。
自己責任で、本人に修理に出してもらいたいところだが叶わず、予約のみ依頼する。幸い、日曜の朝一に予約ができた。
店内の一番奥、白を基調にしたひときわスタイリッシュな一角にあった。
若い男性店員さんばかりで、少し気後れもしたが、淡々と事は進んでいく。話が早い。きっと頭の回転が良いんだろうな。言われるがままに必要事項を記載しカウンターに通される。しかし、息子が使っているiPhoneであり、ロックは解除したものの、IDも分からないし、バックアップを取っているのかも分からず、その場で電話をし息子に確認する。傍から見たら機械音痴なアラフォー主婦といったところだろう。恥ずかしさよりも、店員さんに申し訳なさを感じつつ、店員さんのペースに追いつこうと、こちらも頭をフル回転させた。
スマホにしろ、パソコンにしろ、良く分からないまま使用しており、いざ不具合が生じるとあたふたしてしまう。構造を理解していないから対処できない。
これはいかん。
店員さんへの申し訳なさを笑顔で乗り切る。できるだけ的確に返答し、笑顔。笑顔。
すると、開店直後でエンジンがかかっていなかっただけかもしれないが、次第に店員さんも笑顔で丁寧に説明してくださるようになった気がする。
淡々とパソコンのキーを打ちながら作業し、進捗状況から推測される状況、予想される修理に要する時間や今後の対応まで、分かりやすく説明くださる。マニュアルかもしれないが、無駄がなく気持ちが良い。
スマホやパソコンを思い通りに扱えるなんて、すごい。どこの学校を出られたのですか?なんて、聞いてしまいそうになる気持ちを抑えるのにも必死だ。
とにかく、こんな機器を思い通りに扱えるなんて尊敬してしまう。
アラフォーだし、女性だから機器類なんて苦手で当たり前よね。
なんて、言い訳したくない!!
分かろうとしないから分からないままなんだ!
私もあの店員さん達のように、スマホやパソコンを使いこなして、5Gの世界を楽しみたい!
こんな便利なものが身近にあるのに、使いこなせないなんてもったいない。
それは、人間も同じで、身体能力の数パーセントしか使っていないように、スマホも機能の数パーセントしか使うことができていないんだと思う。
保障内で無料で修理をしていただいた。
ただ、ガラスフィルムは外しての修理のため、店員さんに勧められるがままにフィルムを購入する。もう、何でも言うことを聞きます状態だったが、それも悪くはなかった。
食わず嫌い的な、ちゃんとスマホを分かろうとしないからできないみたいな。
そういえば、プログラミングも興味あるな。でも、今更・・
そう、言い訳は嫌いだ。
自分でできないと決めつけて、自分で可能性の芽を摘んでしまっている。
別にアラフォーだって、プログラミングに興味を持っても良いではないか。
別にアラフォーだって、若者と同じようなことを楽しんだって良いではないか。
別にアラフォーの母たちが皆、井戸端会議が好きなわけじゃない。
別にアラフォーだからって、枠にはまりたくないときもある。
別にアラフォーの独り身だって、二人の子持ちだって、自分のしたいことや楽しいことを自由に楽しんだっていいじゃないか!
私に問いたい。
ねぇ、そうでしょう?