ケアマネの私とオフの私の日記

書くことで気持ちの整理をしていきたい。。

隣人トラブル

バス通りに面した女性宅の隣には17時より営業を開始するバーがある。高齢女性の一人暮らし。亡き夫が建てた我が家から離れる気など微塵もない。

 

今年の初め頃から、女性は隣人への苦情を度々訴えるようになっていた。

 

換気扇をこちらに向けて取り付けてうるさい。

電話線を勝手にこちらから引いている。

足ふきマットを深夜にこちらに向かってパンパン叩き埃がする。

滑り止めのペンキを玄関前に勝手に塗られ転んだ。

 

うるさくて眠れない。

またペンキを持ってくるのではと気にかかり外出できない。

 

日常生活に支障を来し始める。

しかし

いやおそらくそれらは女性の妄想と思われた。

 

遠方に住む息子らも承知で、女性の訴えに「気にするな」の一言で、女性の満足いく対応はしてもらえない。

民生員、町内会長、交番、役所、県警本部まで女性は相談に行き、いつもたらいまわしにされる。

 

もちろん担当ケアマネの私へも、思い出したように相談に訪れ、時間を問わず電話が来る。ただ傾聴しかできず、女性の満足のいく対応はできずにいた。はっきりと、妄想ですよと言ってみようかとも考えるが、それで事態が好転するとも思えず、気分転換にショートステイの利用を勧めたり、気が済むまで傾聴するものの、何か手立てはないものか。。

 

女性の通うデイサービス管理者さんへ、話を持ち掛けた。

 

「人が生きていくにはご近所様ともお互い様でしょう。あなたの家のゴミだって隣に舞って迷惑をかけているかもしれない。隣同士で暮らすのは、多少の我慢も必要だと思いますよ。ケアマネさんだって、家のことまで言われてもどうしようもない。罰金でも払ってほしければ、弁護士さんに頼んで民事裁判をするしかないのではないですか?」

と一括。

 

女性はみるみるトーンダウンし、少しは理解された様子だった。

 

ご近所トラブルは民事裁判で解決か。なるほど。

 

ただ、女性の場合、おそらく認知症精神疾患からの妄想にとりつかれており、仮に今回の件が解決してもまた問題が出てくるのだろう。どう支援させてもらえば良いのか、手探りで進んでいくしかない。できるだけ、女性が不安にならないように。

 

しかしこちらもあまりに頻回に相談に来られると、妄想的な発言に正気を失いそうになることも多い。

他の方でも、2階から電波を流された。あそこから人が見ている。など、明らかに現実とは思えない話を聞くのも辛くなる。

 

いやいや、その方々のほうがよっぽど辛い思いをされているのだろうから、ケアマネとしての自分を保持して支援させていいただかなくては。。。

 

そしてまた、話を伺いにご自宅を訪問する。