ケアマネの私とオフの私の日記

書くことで気持ちの整理をしていきたい。。

相談依頼

何となく気分転換に髪を切りたくなることがある。ある程度のイメージをもって、なりたい雰囲気のヘアスタイルをスクショシして持参する。本当は、美容師さんになりたいイメージから、幾通りか提案してほしい気持ちもあるが、ゼロからのスタートでは施術に入るまでに時間を要してしまうため、8割方なりたいヘアスタイルを決めて行くようにしている。

 

これと似たようなことがあった。

 

大学病院にて抗ガン治療を行っていたが、今後は通院での治療になる要介護1の男性。その大学病院のソーシャルワーカーさんからの相談で、二人の娘さん宅を行き来しての通院生活になるため、ショートステイの希望があるとのこと。入院中のご本人とは会うことはできない。娘さん方も遠方であり面談できたのは退院日であった。

 

娘さん方も子育て中であり、正直、癌治療中の父親との同居は厳しい、施設に入れるのはかわいそう、入院はできない、ならショートステイを挟んで姉妹の家を行き来するのはどうかとの意向ではあったが、当の本人へそれを伝えておられない状況での面談。互いに遠慮しあい、話は堂々巡り。がん治療で頭がいっぱいの本人の気持ちも、子育て中で夫への気遣いもある姉妹の気持ちも、どちらも分かるだけに行き詰ってしまう。

 

もしかなうのなら、在宅生活に決めています。ショートステイを使いたい。デイサービスを使います、などと8割方の方向性を決めてから相談くだされば、こちらも段取りしやすいというもの。

 

それ以前の、互いの思いを確認し、すり合わせ、妥協点を探り、方向性を見出す段階から相談を依頼されるとなると、難しいものがある。そこは、ご家族である程度まとめてから、相談していただきたい。

 

とはいえ、娘さん方の揺らぐ気持ちも重々わかる。。

 

結局、居宅介護支援の契約はせず治療方針変更により、他病院へ受診、緩和病棟への通院へ変更となり、短期間入院による抗ガン治療となられた。

 

その間にも、娘さんはお電話くださり、今の状況を知らせてくださる。その言葉の端々に、私一人で見ることはできない、私にも子供や夫がいる、妹とと一緒のみていきたい、父がどうしたいのか言ってくれない、一緒の空間にいるのが厳しいと、同居が難しい状況であることは明らか。一個人としては、お互いのために施設入所も悪くはない、金銭的にも安価な施設に入所をされては?と背中を押したい気持ちもあるが、私が言うことではないと思い、ただ娘さんの話を聞かせていただいている。

 

これが支援と言えるのかは分からない。緩和病棟の看護師さんや先生、相談員さんの方が、癌を受け止める本人、家族への支援が上手くできるのではとも思うのだが、どんなものだろうか?