ケアマネの私とオフの私の日記

書くことで気持ちの整理をしていきたい。。

猫のご飯

子供たちに促され、山間の動物愛護センターを訪ねたのは7月末のことであった。たくさんのゲージに1匹ずつ入れられたたくさんの子猫の中から、頭に黒い模様のある白猫を引き取ることになった。正直、子猫を選ぶなんてできっこなく、最終的には息子の一声だった。特に理由はないようだったが、通ずるものがあったのかもしれない。

 

引き取った帰りに動物病院へ向かった。体重は600g。血液検査や今後の予防接種などのスケジュールの説明を受けた。

 

娘が用意していたキャリーケースの隅っこで、白い子猫は震えているようでもあった。子供たちは触れたくて仕方がないのだが、手を差し伸べると「シャーッ!!」と激しく威嚇される。動物病院の先生にもしばらくは小さな箱に入れて、家に慣れるまでそっとしておくようにとアドバイスをもらう。

 

栄養ドリンクの箱を小さく改造し、用意していたゲージにそっと入れた。ペットボトルにお湯を入れてタオルでくるみ、箱の中に入れても、子猫は小さく、まだ余裕があった。少しずつ箱から出ては、冒険を始めて、数日かけて家の中を自由に行き来するようになった。

 

やがて白い子猫は、人間で言うと中3の娘と同級生になった。

 

そんな白い子猫に、ご飯をあげるのは私の役目となった。(トイレの掃除も私の役目となった。最初は交代でしようとあれだけ話していたのに。ま、かわいいからいいか)

 

猫のご飯。

 

キャットフードを与えているが、果たして美味しいと感じているのだろうか?朝、ご飯ちょうだいと言わんばかりに体の上に飛び乗ってくるが、毎日同じご飯で飽きないのだろうか?というか、猫とは人間に飼われる以前は、何を食べて生きてきたのだろうか?ねこまんま?いや、それも人間が作り出したもの。ねずみ?いや、トムとジェリーじゃないのだから。そういえば、以前庭先に小鳥の亡骸が落ちていたっけ。小鳥?ネコ科の動物と考えると、やはり肉食なのか?だとしたら、あんなカリカリしたドライフードなんて、味気ないのではないか?おさかな風味とか、チキン風味とかあるけれど、あくまで風味であって食感はカリカリだし。てことは、ねこ缶やレトルトのちょっと肉感のある噛み応えのあるものが良いのだろうか?

 

でも、毎朝同じようにキャットフードをカリカリ食べてくれてはいる。ならば、キャットフードの色んな風味を試してみようか?もしかすると、好みでないものは食べなくなってしまうのか?ねこ缶オンリーにしてみようか。混ぜたほうが色んな食感が楽しめるかも。

人間が作り出した人工的な食べ物、その味しか知らない。違うものを知ってしまっても、かえって不幸なのか?何が子猫にとって最善の食べ物で、何を食べたいと思っているのか?いや、世の中にある色んな食べ物を知らないのだから、選びようもない。子猫にどうしてあげればよいのか?人間と暮らすこと自体、子猫からしてみればどんなことなのだろうか?子猫の幸せって?

 

カリカリカリ。

 

猫背になってご飯を食べている子猫を見ながら、毎回、自問自答している。

いまだ答えにはたどり着かない。